アナタのご家族やご親戚は、
お墓参りの際、
墓石本体にお水をかけますか?
お水をかける際にも、
墓石本体の上からかけるご家族、
花立の両方に少しずつだけかけるご家族、
墓石の上台や中台などすべてにたっぷりかけるご家族、
埋葬時に見ているだけでも色々なやり方がありますね。
ちなみに私の家族は“水をかけない派”です。
この墓石に水をかけるという行為、
一体どんな意味や理由があるのでしょうか?
水はかけない方が正しいのでしょうか?
ということで、
お墓参りで墓石に水をかける意味とは?お坊さんに聞いてみた!
をお送りします!
埋葬の際、お坊さんをお送りする機会があったので、
世間話の延長線上で長年の疑問について、
質問してみましたよ!(笑)
水をかける派の主張と水をかけない派の主張
お墓に水をかける派の主張
ネット上で調べてみると、
様々な理由がありました。
- 六道輪廻の話から、
餓鬼道に輪廻転生してしまったご先祖の為
お墓回りに存在している餓鬼への施しの為 - 単純に亡くなってものどが渇くから
- ご先祖を召喚するために
・・・・これ、ひとつめのモノ、理論に穴がありますね。
だってもし浄土真宗であった場合、
餓鬼道もクソもありませんから。
亡くなれば即身成仏、
阿弥陀様がお救いになられるという教義です。
餓鬼への施しすら必要ないほどに、
阿弥陀様がお救いになられているという理論です。
もっともらしい理由づけをしている、
『お墓参りの作法』ページでよく書かれていますが、
本当にそれが正しいとは思えません。
しかしもちろんその他の宗派の時には、
こちらの考えで、
一応の仏教的理由としては帰結するのかもしれません。
2つめのお話は、
亡くなるとお線香の香りが食べ物になる、
なーんていう話もあったりしますから、
そういう信仰もあってよいのかも知れませんね。
しかし、その役割であるならば、
水鉢でよい気もしますが・・・
水鉢こそ、本来仏さまにお水をささげる場所ですからねぇ?
3つめのお話は・・・・
これもまた、ちょっと仏教的ではないような?
地域の習俗といったところでしょうか。
水をかけない派の主張
お水をかけるのは、
- ご先祖様や仏さまに失礼だから
- 墓石を傷めるから
というのが墓石に水をかけない派の理由のようです。
うーん、これもどうなんでしょう。
だって仏さまに甘茶をぶっかける(笑)行事なんかもあるんですよ。
(灌仏会/花祭り)
お水をかける行為が失礼にあたる気もしませんが・・・
また2番目の『墓石を傷める』という理由ですが、
石屋的見地からすると、
『まったくもって傷むことはありません』
その辺は、
コチラのお墓参りの際の記事で書いています。
↓
【お墓のプロ】が教える!~石材店のお墓掃除のやり方~
ただし、
お線香で熱せられた香炉にお水をかけるのだけは、
やめてください。
温度差で香炉が割れてしまいます。
割れなくとも、
傷んでしまいます。
また“水関連”で墓石を傷める可能性がある話として、
お酒やジュース・お茶などをかけると、
本当に傷みますよ!
シミになってしまいますのでご注意です。
お坊さんの見解
えぇ、今回ご質問したのは、
私も檀家になっている、
曹洞宗『善光寺』のお坊様です。
その気になる答えとは・・・・!?
なんと・・・・・・・・・!?
「なんででしょうね?」(笑)
お坊さん本人もハッキリ分かっておりませんでしたwwww
曹洞宗の教義には、
『お墓に水をかけなさい』も、
『お墓に水をかけてはいけません』も、
どちらの話もないそうです。
強いて言うなら、
先に上げた、
お坊様に甘茶をかける行事の、
「『花祭り』辺りから来ているのかなぁ?」
とのことでした。
結局のところ、
宗教・宗派というより、
地域の習俗/慣習の色が強い話、
ということなのでしょう。
まとめ
ということで、
仏教的(というより曹洞宗的?善光寺的?)には、
『墓石に水をかけてもかけなくても、どちらでもよい。』
ということでございました!
また今度機会がありましたら、
違う宗派のお寺さんにも尋ねてみようと思います!